『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」』ラノベ感想
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」
の感想です。タイトル長い(^_^;)
幼女に転生って言うのも珍しければ、異世界で本を作るといったのも珍しい特徴の1つですね。
「このライトノベルがすごい!2017」で 単行本・ノベルズ部門ランキング5位の作品です。
もともとは「小説家になろう」に掲載されていた作品で、今も読めるみたいですね。
どうやら完結したとのこと。
終わってしまって悲しいという報告もちらほらみますが、個人的にはちゃんと完結してくれている作品の方が嬉しいです。
まあ、書籍版が完結するのはもっと先でしょうが(;´∀`)
また、Kindle Unlimitedの読み放題タイトルで、ライトノベルが続々と少なくなっている中、まだ頑張って読み放題対象(2017年3月14日時点)になっている貴重な作品です(笑)
以下、感想です。ネタバレありなので、ご注意下さい。
あらすじ
見知らぬ世界で、貧しい家の幼い少女マインに生まれ変わってから一年。彼女は本が大好きにも関わらず、手に入れるどころか、読書さえ難しい中、本作りに追われる毎日だった。何とか文字を書き残すべく奮闘するも失敗続きで前途は多難。おまけに「身食い」に侵されて寝込んでばかり。持ち前の頑張りで、お金を稼ぎつつ、近所に暮らす少年・ルッツの助けもあって、ようやく本格的な「紙作り」が始まるが……さて、一体どうなるやら?
本好きのための、本好きに捧ぐ、ビブリア・ファンタジー開幕!
感想
主人公は本大好きの女子大生、本須麗乃(もとすうらの)。
本に囲まれていれば幸せな麗乃でしたが、地震で本に押しつぶされて死んでしまいます。
死後、マインという少女に転生しましたが、その世界は識字率が低く、本の普及がほんとんどされていませんでした。
もはや病的にまでに本が好きな麗乃、もといマインは本がないことに絶望します。
本がないならどうすればいい?作ればいいじゃない!
と「パンがないなら〜」ばりに本作りを決意するのです(笑)
とはいえ、病弱で外に出ることもままならないマイン。
そして生活水準も低い世界(中世ヨーロッパぐらい?)での生活をすることに。
まずはこれらの改善が急務です。
最初はまずは体、特に女の命である髪を清潔にと言うことで、作ったのはその名も簡易ちゃんリンシャンです。
これで姉も母も綺麗に。清潔って大事ですよね。
門番をやっている父の職場へ行くと、そこで羊皮紙を目撃し、大興奮のマイン(笑)
しかしその羊皮紙一枚に一月分の給料が飛ぶことを知り、道のりの遠さを実感します。
まあ代わりに父の部下であるオットーから文字を教わることになります。
石版で文字を書くことでさえ幸せを感じるマインがかわいいです(笑)
さて紙作りですが、まずはパピルス作りを思いつきます。
が、素材調達、作成難易度、時間どれも難しいため、挫折。エジプト文明に完敗です(笑)
しかし、確かに難しそうです。。。
次はメソポタミア文明で粘土板に挑戦。
素材集めへいざ森へ。
が、病弱なマインは速攻で熱を出します(笑)
それでも頑張って森へ行くことができるようになります。
以前、鶏の餌に使われていたものを使っておからパンケーキを作成しました。
それを作ったことで幼なじみのルッツの信頼を得たマインは、粘土板作りにも協力してもらいます。
ただ、粘土板を作りますが、結局それもダメに。竃に入れて焼いたら爆発って(笑)
そして黄河文明へ。ナイフで木簡作りです。
が、せっかく作った木簡も薪として使われてしまい、絶望で倒れてしまいます。
もう消えてしまってもいいやと思っていたマインですが、ルッツに商人を紹介する約束を果たすため、熱を押さえ込みます。
この病は身食いというものらしく、魔力に食われて死に至る病。
マイン、ルッツとの約束がなかったら本当に魔力に食われていたでしょう。間一髪です。
そして、無事回復したマインは、ルッツと共に商人ベンノとの会合へ。
ベンノ、子供相手に圧迫面接(笑)
商人になって何がしたいのか、やれるのかを6歳の子供相手に問うとは・・・
でもそれにもちゃんと答えます。
マインが考え、ルッツが作る。
こうして本格的に紙づくりに入ることに。
そして周り(というかベンノとオットーがですが)もようやくマインの異常さに気づきます。
マインのもつアイデアで利益を得るべく、ベンノは商人として囲い込むことを視野に入れています(笑)
本作りどころか、紙すらまだ満足に作れていません(笑)
まあ、一からものを作っていくのは、なんだかアトリエシリーズを思い出しますね。
次巻以降、本格的な本作りも楽しみです。
しかし、姉のトゥーリは面倒見のいい良い子ですなー。7歳には思えないです。
この世界は7歳で洗礼式を行うのですが、そこでトゥーリの髪飾りを作成するため、レース編みを行います。
本ばかり読んでいた娘に習い事をさせていた元の世界の母に感謝ですね(笑)
着飾ったトゥーリ、喜んでいる姿はかわいいです。