『86―エイティシックス― 1巻』ラノベ感想(ネタバレあり)
『86―エイティシックス― 1巻』のラノベ感想と言うか、備忘録です。
『このライトノベルがすごい!2018』で文庫部門第2位だった作品ですね。
以前の記事でも書きましたが、読みたいラノベ作品の一つでした。
上位にランクインしているだけあって、おもしろい作品でした。けっこう人種差別がひどくて、エグい内容もありますけどね。。。
最後のシーンが好きです(*´∀`*)
以下、ネタバレありなので、ご注意下さい。
目次
序章 戦野に紅く雛罌粟の咲く
敵迎撃部隊を撃滅。が、主人公以外に生きているものはいないと。。。
しかし戦場に見渡す咲き誇る雛罌粟の花の真紅は、天を焼き尽くす夕映えの下、狂気のように美しかったと。。。
第一章 戦死者ゼロの戦場
その戦場に死者はいないとのこと。
有能なるハンドラーのもと、高性能のドローンを用いることで、危険な前線に人を送らないサンマグノリア共和国の人道的かつ先進的な戦闘システムの有用性は明らかだと言います。
民主制の共和国には、多様の色をした民族を平等に受け入れています。
しかし、見渡しても、そこにいるのは白系種(アルバ)だけです。。。
今の戦場には公式に人間として扱われる兵士も、戦死者として数えられる死者もいないと。
ヒロインのレーナ、誰も死んでないわけじゃないのにと。。。
レーナの行き先は国軍本部。
前線は離れており、そこで戦うのドローンのみ。今の共和国軍人に真の意味での戦闘職はいないと。
すれ違った士官たちの酒臭さに眉をひそめるレーナです。
そこに声をかけてきたのは、同い年の友人アネット。
レーナの情報端末にアラートがついていたと。
そこに向かうレーナ。今やこの管制室が共和国八十五区に残された唯一の戦場です。
プレアデスと同調。声をかけると、青年の声が帰ってきます。無線などではなく、聴覚を共有する画期的な意思疎通方式です。
戦死者ゼロの戦場にいるのは、エイティシックス。それは人外領域(第八十六区)に生息する人型の豚。。。最前線で生きる、有色種を指す蔑称です。。。
9年前。大国ギアーデ帝国は、周辺諸国全てに宣戦布告。
世界初の完全自律無人戦闘機械レギオン部隊の進行を開始。わずか半月で共和国正規軍は壊滅します。
時間を稼ぐ為に共和国がとったのは二つ。
一つは八五行政区内への全共和国市民の避難。
そしてもう一つは、戦時特別治安維持法。有色種を帝国に与する敵として、市民権を剥奪。監視対象として八五区外の強制収容所に隔離する法律。。。あからさまな人種差別が始まったと。。。
有色種(コロラータ)の抵抗はもちろんあったが、それを武力で封じました。。。
そして全てのコロラータは強制収容所へ。。。
さらにエイティシックスは人でないのだから、ドローンに乗せても、それは無人機と。とんでもない考え方です。。。
それがジャガーノート。有人搭乗式の無人機です。。。そして搭乗者のことをプロセッサーと。。。
今日も戦場で人は死に続けています。。。
聴覚を同調して、プレアデスからの敵の撤退を確認したとプロセッサーが応答。アルバに対する皮肉な言葉も添えて。。。
レーナは母親と食事。
母親は完全な差別主義者です。。。これが今の共和国の普通なんでしょう。。。
レーナ、母親との会話を切り上げます。
そしてカールシュタール准将から、担当部隊の変更を告げられます。
しかもそこは重要拠点、いるのは精鋭部隊。スピアヘッド戦隊です。
その戦隊のハンドラーの成り手がいないと。
隊長機のアンダーテイカーにはいわくがあると。担当するハンドラーを壊すといういわくが。。。
レーナ、それでもやると。最先鋒を任せられるのはこれ以上のことはないと。
ちなみにギアーデ帝国はすでに滅んでいるとのこと。。。
もうコロラータを強制収容する根拠もないです。。。
一度手にした差別という娯楽を市民は手放さないと。。。
そしてレギオンは2年後には停止すると言います。活動時間は5万時間、およそ6年弱です。本当に戦争関係ないんですね。。。
担当変更のことをアネットに言うと、研究部にこないかと。軍人なんて潰しがきかないと言います。
そしてパラレイドが安全かどうかもわからないと漏らしてしまいます。。。
パラレイドは超能力者の疑似遺伝子を組み込んでいるだけと。仕組みがわかっているわけではなく、長期使用で何が起こるかわからないと言います。
レーナ、スピアヘッド戦隊へ担当になった挨拶をします。
アンダーテイカーがそれに応答。
お互い、これからよろしくと。
第二章 白骨戦線異状なし
退役まで残り119日。黒板に書いたカウントダウンを更新していた仲間は10日前に死んだと。。。
シン、機体をいつものように壊して、老整備兵に怒られます(笑)
他のプロセッサーの三倍も整備の手間をかけさせると(笑)
そして新しいハンドラーはどうかと聞かれます。
書類仕事が増えたと(笑)5年前から変わらない、しかも適当でっち上げた哨戒報告書を出してました(笑)
男性隊員のハルトとセオがでかい猪を狩ってきました。
そこにシンのパラレイドが起動。。。
女子隊員たちは水浴び中です。
シンはどうかとコイバナです(笑)クレナがわかりやすい(笑)かわいい(笑)
そこに男性隊員のダイヤが。女性陣、悲鳴とともに総攻撃(笑)
何はともあれ、シンからの伝言です。
副隊長のライデンとスカベンジャーのファイドは食料品の調達。
そこにセオから通信。予報が変わり雨がくると。レギオンです。。。
ライデンたちが戻ると、他の機は出撃準備ができています。
そしてシンから状況説明。ブリーフィングを終えて、ジャガーノートに搭乗します。
軍団(レギオン)相手の圧倒的多数との死闘が、エイティシックスの戦いです。。。
そこにハンドラーからの通信。
すでに準備に入っているアンダーテイカーに感嘆するレーナです。
それもそのはず。アンダーテイカーなどのパーソナルネームは、歴戦を示す一種の称号だと。
スピアヘッドの隊員は全員この号持ちです。。。
お姫様の指揮など今更なくても困らないと。
が、レーナが迎撃ポイントに指定した場所は最良の地点と。ただ善良のお嬢様ではないなと。
そしてレギオンがやってきます。斥候型、近接猟兵型、戦車型です。
戦闘開始。ジャーガーノートはどうしようもない駄作機だと(笑)走る棺桶(笑)
正面からやりあったら、とても近接猟兵型と戦車型にはかないません。
基本、複数機の連携で戦い抜く必要があります。
そしてこちらには死神の加護があると。
敵部隊の連携をかき乱すため、あえて単騎で突っ込むのが、シンの役目です。
敵に損害を与えていき、出てきたのは、長距離砲兵型。
しかし戦車型が多いと。
が、シンは戦車型の四機小隊に突撃。無謀な行動にレーナが悲鳴をあげます。。。
しかし、砲撃をかわす、かわす、かわす、アンダーテイカー。さらに跳躍まで。。。
戦車型を撃破していきます。
ライデン、シンをこんなやり方で5年も生き残っている化け物だと。戦闘の天才です。。。
世が世なら英雄になれただろうと。。。
一定の損害が出た敵は退いて行きます。
その夜、射的大会です(笑)
シンは参加しつつ、ずっと本を読んでいます。他のことを考えている間は意識しないでいられるからと。
そこにレーナからの通信。
アンダーテイカーにお小言があると言います(笑)
哨戒と戦闘の報告書、過去の分も全部同じだったと(笑)
シン、読み書きは苦手なんだと返します(笑)
幼少期に入れられたプロセッサーは、まともな教育を受けれないことに思い至ったのか、レーナがしょげます(笑)シン、この通信中も本読んでますけどね(笑)
そしてそれを同僚のカイエが指摘(笑)役に立っているだろうと(笑)天然か(笑)
レーナの迫力が(笑)これまでのものも全部送ることに(笑)
が、ついに舌打ちをするシン。プロセッサーがハンドラーを信用しない原因がハンドラーにあることをレーナもわかっています。。。
気詰まりな雰囲気を打開すべく努めて明るい声を出すレーナ。
みんなの従軍期間を聞いて、シンはもうすぐ任期満了だと。
第三章 夜闇の冥府のほとりにおけるご立派な君
レーナが着任して半月。プロセッサーとの通信は日課になっています。
シンの部屋は溜まり場になっていますが、本人は読書できるスペースがあれば他のことは気にしないと。例え裸踊りをされても(笑)
そこには猫も。猫の声に反応するレーナです。
名前を聞くと、みんなバラバラの名前を言います(笑)
しかし突然クレナが飛び出します。。。それを追うダイヤ。
クレナ、なぜハンドラーなんかとと。声を聞くのも耐えられないようです。。。
ダイヤ、今だけだと。あの死神には耐えられないと慰めます。シンの異名の本当の由来を知らないと。
たまたまそういう敵がいなかっただけと。。。
白羊より厄介な黒羊、さらに厄介な羊飼いがいるそうです。
クレナ、わかってはいるけど、壊してしまえばいいのにと。。。
が、失言であったことを認めます。シンのあれは日常だと。。。
でもアルバは許せないと。。。クレナの両親はアルバの射的の的にされて殺されてます。。。そして姉も戦場で。。。
二人が戻ると流星雨の話になっていました。
そしてレーナはカイエにアルバを恨んでいるかを聞きます。
全てのアルバが悪いとは思っていないと。
逆に、レーナがなぜ自分たちのことを気にするのかを聞きます。
レーナ、プロセッサーに助けられたことがあると。
その人は共和国の市民だと。それを証明するために戦うのだと。その言葉に応えなければならないと考えています。
それを聞いてカイエ、レーナを処女だなと(笑)処女みたいだなの間違いだと(笑)大して変わらない(笑)
カイエ、慌てて弁解(笑)
悪い人ではないと。だからこそ忠告すると。この役目に向いてない。代わった方がいいと。。。
そして、その日も戦闘です。
戦車型の位置どりが起こしておかしいことに気づくレーナ。慌ててカイエを止めようとしますが、カイエはジャガーノートの苦手な湿原へ誘い込まれました。。。
死にたくないと。。。
その願いは叶わず、払い飛ばされるカイエ。。。
戦死です。。。マジか。。。気に入っていたキャラが一番最初に死んでしまった。。。
レーナ、もっと早く伝えればと後悔。。。
戦隊に残念ですがと声をかけますが、それに怒りをぶつけるセナ。。。
偽善だと。そして家畜扱いしている決定的な証拠を突きつけます。
自分たちの名前も訊いたことがないじゃないかと。。。
レーナ、息がつまり、総身が震えます。。。自覚していなかっただけだと。。。
通信を切ります。
その夜、仲間が死んだ夜は思い思いに死を悼みます。。。
今夜はシンも一人です。
そこにレーナからの通信が。レーナはおそるおそる話しかけます。。。
昼の事を謝罪して、改めて名乗ります。そして名前を教えてもらえないかと。
卑怯なままでいたくないと。
シン、20名全員の名前を教えます。
そして今日は何をしているのかと尋ねるレーナ。
名前を遺していると。死んだ者の名前を機体に刻んで、生き残った者がもっていると。。。
今回で561人になります。。。
そしてシンの名前を聞いてないことに気づきます。
シンエイ・ノウゼンと答えるシン。
それを聞いたレーナは、シューレイ・ノウゼンを知らないかと。
レーナが10歳の頃、父から偵察機で前線の様子を見せられます。
自分たちは戦争よりももっとひどい事をしていると。
偵察機を前線基地を超えたところまで行かせます。
が、それは対空自走砲型に撃ち落とされてしまいます。。。
レーナが気がつくと、周りは火の海でした。。。
そして斥候型が。。。
が、それを助けたのが、シューレイ・ノウゼンでした。
そしてレイから弟の事を聞きます。生きて必ず弟のところに帰らないといけないんだと。
シン、それは兄だと。しかし5年前に死んだ事も告げます。。。
除隊してもやりたいことはないと。でもしなければならないことはあると。。。
この5年、ずっと兄を探していると言います。でも遺体を探しているわけではないと。。。
翌日、レーナは改めて全員に謝罪をして、名前を聞きます。
間章 首のない騎士
シンが12歳のころの話。シンは一度死んでから亡霊の声が聞こえるようになったみたいですが。。。
何かに呼ばれている感じがあり、外に出ます。
そこに朽ちたジャガーノートが。
そのコクピットには、首のない変色した白骨が横たわっています。それは兄だと。。。
第四章 我が名は〈亡霊の軍勢〉、数多なれば
アネットからパーティの誘いがありましたが、断ります。
が、シンはそれに行ってもよかったのでは?と。情報分析は助かるが、そればかりにかまける必要もないと。
しかし、レギオンが。
ブリーフィング。そこで今回の敵の編成からレーナにシンとのパラレイドを切ってくれないかと。
黒羊が多い?
が、それを拒否するレーナです。
戦闘は乱戦に。
そしてレーナ、雑音が多いと。誰ともわからない声が聞こえます。。。かぁさんと。。。
そして繰り返される断末魔の声が。。。
悲鳴をあげるレーナ。。。
シンがパラレイドを切れと言いますが、聞こえていません。シンから同調を切ります。。。
それで声が聞こえなくなるレーナ。。。
そして消えてきた声の中には、カイエが。。。
隊員たちも気づきます。
カイエが連れていかれたのかと。。。
シン、カイエの位置を特定。距離の近いクレナに近接猟兵型を砲撃させます。
それで死にたくないと嘆き続けていたカイエの声が消えました。。。
シン、レーナからのパラレイドはもうないだろうなと、少し寂しさを感じます。
が、レーナはその日の遅くにようやく決意を固め、パラレイドすることに。
相手はもちろんシンです。
戦闘中に聞こえた声について聞きます。
昔死に損なったことがあったと。そしてその時に亡霊の声が聞こえるようになったと言います。。。
そしてレギオンもまた亡霊と。亡国の軍勢の亡霊だと。。。
レギオンの襲来を察知できるのは、その声が聞こえるからです。
そして共和国の旧国境内にいるレギオンは全て把握していると。。。
その囁き全てが聞こえているのであれば、想像を絶する世界です。。。
しかし、シンはもう慣れたと。。。
そして話題は突然、あと2年半であるレギオンの寿命に。
ある時期からレギオンから人の声が聞こえるようになったと。
中央処理装置の代替として、レギオンは、人間の脳をコピーしていると。。。カイエもまだどこかにいるだろうと。。。
死に際の思考を繰り返すだけの、レギオンに棲みついた亡霊です。。。
それが黒羊。今では、こちらの方が多くなっていると。。。
そしてレーナにこの戦は負けると言います。
今の話の通り、中央処理装置の停止はありません。。。
レギオンの総数は増えていても、減ってないと。
レギオンは減らない、でもエイティシックスは絶滅する。。。
ぬくぬくと過ごしてきたアルバが戦えるわけがありません。。。
が、レーナ、戦略的判断がレギオンにはできないと反論。
しかし、それがもう1つの敗因だと言うシン。。。
劣化していない脳髄を手に入れたレギオンは?そういったレギオンを羊飼いと呼んでいると。。。
直接指揮する軍勢は、そうでないものと比べ物にならないほど手強いと。。。
レーナ、それを聞いても、それはエイティシックスが全滅したらの話でしょと。自分も全力を尽くすので、その前にレギオンを倒しましょうと言います(*´∀`*)
レーナとの同調を切ります。
シンの首筋には、赤く一周する痣が。。。
それは一度首を切断し、無理矢理繋いだような。。。
間章 首のない騎士Ⅱ
ライデンがその死神にあったのは、入隊から半年目に配属された戦隊でした。
哨戒もしないシン。さらに誰が死んでも、自分が死んでも構わないと思っていそうな態度に腹が立ち、手をあげます。
が、シンはそのうち話すと。
そして次の戦闘で、亡霊の声を聞きます。。。
シンが冷静沈着で無頓着な理由がわかりました。。。
シン、兄の声が呼び続けていると。。。
何もかもおまえのせいだと。罪業(SIN)にふさわしい名前だと。。。
シン、兄に、もうすぐ行けると。。。
第五章 スピアヘッド戦隊にクソ栄光あれ
その日の戦闘も黒羊が多く、吐気を堪えて息を吐くレーナ。
クレナ、きついならやめればいいと。気が散って邪魔だと。
クレナたちはもう慣れていると。それに断末魔の悲鳴など、いくらでも聞いていると。。。
誰が死んでもおかしくはないと。。。
当初24人いた戦隊員は、13人になりました。。。
それによって部隊全体の疲弊も増しています。
レーナ、補給を急がせると。。。
クレナ、アンジュにあのことをレーナに話さなくていいのかなと。
いつのまにか、女性隊員は二人に。そしてダイヤも死んでました。。。
クレナ、死んでも連れて行ってくれるシンに心のそこから焦がれたと。。。
でもシンの心は誰が預かってくれるのだろうと。。。
補充品が届きます。
その中には特殊弾頭がありました。レーナから送られた花火です( ´∀`)
シン、レースに俺たちのことを忘れないでいてくれますかと。。。
レーナ、あたりまえと。そして誰も死なせないと。。。
が、スピアヘッド戦隊に補充はされません。。。
その日の出撃で4人が死にました。。。
これまで観測されたことのない超長距離砲の砲撃です。。。
残りはわずか9機。。。
レーナ、今すぐに補充を決定させると。
が、シン、補充は来ないと。。。
誰もが知りながらレーナに伝えていなかったこと話します。
おれたちは全滅すると。この部隊は、そのための処刑場だと言います。。。
間章 首のない騎士Ⅲ
物心つく前から、言葉ではない声が聞こえることがあったと。
それはいつも優しかったと。しかし甘えてはいけない相手に甘えてしまった。それがすべての元凶だろうと。。。
シンと兄は強制収容所の教会で育てられました。
両親が戦死してもまだ幼いシンには実感はありません。
母はどこに行ったのかを10歳離れた兄に聞きます。兄も悲嘆にくれており、シンに対して、おまえのせいだと。。。
首を締め上げられ、おまえがいたから母は戦場に行ったと。なにもかもおまえのせいだと。。。
兄の怒号が恐ろしく、シンは”そこ”に逃げます。
兄はそのまま従軍の手続きをし、声をかけることもできずに、教会を去ります。
そして締められた首の痣は消えることはありませんでした。
自分は一度兄に殺されたのだろうと。。。
死んでいるのに消えずに残っているから、亡霊の声が聞こえてくるのだと。。。
そしてある日、亡霊たちの声の中に兄の声を聞きます。兄が死んだとわかりました。。。
シンは、その日のうちに従軍の手続きをします。。。
第六章 せめて人間たらんと
レーナ、シンの言ったことが理解できません。。。
まさかと。。。
そうです。最初から市民権を与えるつもりなんてないのです。。。
自分のおめでたさに吐気を覚えるレーナです。。。
号持ちはエイティシックスの英雄です。反乱の火種になると困ると。だから号持ちは激戦区へと転戦されると。。。
それでも生き残ってしまう者たちの最期の処分場。それが各戦線の第一区第一防衛戦隊。。。ここが最後の任地だと。。。
レーナ、怒りで涙が出ます。。。
なぜ共和国に復讐しないのかと。
アルバにも死なせることはない人もいると。何より、白ブタと同じものに成り下がるのは、自分自身に赦せないことだと。
死刑台に登ることは決まっていても、登り方は選べると。。。(涙)
格納庫にいるシンにライデンが声をかけます。
4人が死んだのは、おまえのせいじゃないと。。。
シン、声は覚えたと。そして見つけたと。。。
羊飼い、シンの兄です。。。
向こうもこちらに気づいたと。次は、取りに来ると。。。
レーナ、アネットに相談します。協力してと。
しかし、アネットは何やっても無駄と。。。
レーナも同罪だと。レイドデバイスがどれだけ人を殺しているか。。。
アネット、レイドデバイスが、人体実験によって作られたことを話します。。。
その被験者の少年て。。。
それから二度の出撃で三人が死にました。
そしてついに長期偵察任務の通達が。。。
レーナ、ジェロームに任務の撤回をお願いします。
が、エイティシックスの全滅が国益になると国は考えていると。。。
絶望するレーナです。。。
スピアヘッド戦隊にも通達が来て、準備を進めます。
レーナからの同調。逃げてくださいと。。。
シン、どこにと。。。
自分たちはずっと閉じ込められてきた。が、ようやく自由になれるのだと。。。
もう同調しないでくれと。兄の最後の言葉を聞かれたくはないと。。。
そしてここから東、国境を超えた先でレギオンの声が聞こえなくなると。
それが聞き取れる限界かもしれないが、誰か生き残ってる可能性もあると。
レーナがそこに行くまでの時間は稼いで見せると。。。
その日の迎撃戦でハルトが死にました。
そして特別偵察の日がやってきます。
待ち構えていたのは見渡す限りの大軍勢。。。
その先頭の重戦車型。。。羊飼いが、シンと呼びかけます。
シンも見つけたよ、兄さんと。。。
間章 首のない騎士Ⅳ
待望の弟を、レイは両親以上に甘やかして、溺愛。
そして戦争が始まり、レイは何があってもシンを守ると誓います。
が、母が死に、その怒りでシンの首を締めてしまいます。。。
それを激しく後悔。。。守りたかったはずなのにと。。。
シンはすぐに息を吹き返しましたが、逃げるように徴募に応じます。
ついに一言も声をかけられなかったと。
このまま死ぬわけにはいかないと。
と思っていましたが、雪の中、もう駄目だなと。。。
シンにおまえのせいじゃないと言ってあげたかったと。
レギオンがやってきました。。。
もう一度会いたいと手を伸ばし。。。それが彼の形になったと。。。
第七章 さよなら
シンと、重戦車型から無数の手が伸びます。。。
シン、レイを倒すと。
ライデンたちに先に行けと言いますが、置いて逃げれるかと。
一人でやりたいなら、他は支えてやると。。。
戦闘開始。はやくも1ヶ月を想定していた弾薬はこの戦闘で二割を使ってしまいます。。。
が、そこに突然同調対象が一人増えました。。。
射出し、空が一瞬漂白。
レーナが迎撃砲を起動しました!
レーナ、アネットのもとへ行き、視覚の同調設定をしてもらうと。。。
やるわけないというアネットですが、レーナはやってもらうと。。。
アネットが見捨てた幼馴染の名前はシンでしょ?と。。。やはり。。。
アネットに協力させます。。。
レーナ、彼らが望んだ道行を1秒でも長く邪魔をさせずに進ませることが、唯一の手向けだと。。。
そしてライデン、何やってんだと。視覚同調は失明するからやらないことを知らないのかと。。。
が、レーナ、だからなんだと。。。誰に避難されようがどうだっていいと。とっととこうしてればよかったと。
その間もシンはレイとやりあっています。
レイ、レギオンになってからも、シンを探し回っていました。赦して欲しいと。
そしてついに、流星雨の日に見つけました。そして声を聞きたいために集音センサを向けます。
シン、兄は自分を赦してないと。それを聞いたレイは、おまえが赦されないなら、自分も赦されないじゃないかと。。。
レイ、シンにもうブタどものところで戦わなくていいと。こっちに来いと。。。
シン、レイに捕まり、叩きつけられて意識が途絶えます。。。
ライデンもシンの意識が途絶えたことを感じます。。。
レイ、中身を壊してしまわないように、手加減したつもりでも、吹き飛んでしまったと。そのことについても謝ろうと。ゆっくり近づきます。
レーナは唇を噛みます。。。レイを止める手段がないと。何かないかと考え、ふと閃きます。
重戦車型へ砲撃。
砲弾が来ることを感知するレイ。シンをも巻き込むその砲撃に怒りが湧きます。
シンを守って見せると。。。
爆発はしませんでした。レーナ、信管を不活性のまま射出。その砲弾の威力を受けるレイです。
その数秒の間に、シンの意識が戻ります。
シン、レイに砲口を向けます。。。
シン、自分が負うべき負債でないことはわかっていました。あれはレイの八つ当たりだと。
シンと呼び続ける声に対して、さよなら兄さんと。。。トリガーを引きます。。。
レイ、最後に一言だけ言わなくてはいけないと。。。ごめんなと。。。
涙が溢れて止まらないシンです(涙)
シン、落ち着きます。
じゃあ行くかと。レーナに別れの挨拶。
追われるんじゃない。行けるところまで行くんだと。。。
レーナに先に行きますと言い、同調を切ります。。。
レーナ、もう二度と会えないと。。。。涙が溢れます(涙)
それからレーナは、スペアヘッド戦隊の基地へ。
笑い声が聞こえた気がしたと。。。
最後に何も残らないと知りながら、その日まで精一杯楽しんで生き抜いた少年たちの。。。
そして24人のプロセッサーと整備員の写っている集合写真を見つけます。
そこにメモが。こんなものを探して見つけたなら、本物馬鹿だというコメントが。。。
みんなからのコメントです(涙)
シンからは、俺たちが行き着いた場所まで来たら、花でも供えてくれないかと。。。
レーナ、戦おうと。この身の命運尽きる、その最後の瞬間までと。。。
終章 鮮血女王のお成り
“共和制”ギアーデ”連邦”支配下の交通路の傍ら。
レーナはジャガーノートの残骸を見上げます。
その傍らにはファイドも。
ここが彼らの行き着いた果て。。。
二年前にシン達がたどり着いた場所に、共和国は着くことはできなかったと。
シンの予言通り、共和国は滅びました。
あるからもハンドラーとして別部隊を指揮したレーナ。鮮血の女王の異名がつきました。。。
破局は突然訪れたと。
電磁加速砲型。。。スピアヘッド隊が一度だけ遭遇した機体です。
グラン・ミュール陥落から1週間。共和国は滅亡しました。
レーナは用意があったから対処ができました。
防衛戦の指揮をとり、2ヶ月後に隣国から救援が。
帝国を滅ぼした共和制ギアーデ連邦です。
帝国は開戦直後に市民革命で滅びていました。
そのためレギオンからも敵とみなされていました。
連邦は、エイティシックスの保護を優先。アルバには最低限の支援をしたが、迫害の調査が優先されました。
連邦人がアルバを見る目はゴミと変わらなかったと。
第一区奪還の指揮にレーナが立候補。
そしてレーナは大佐に。
レーナ、戦おうと。レギオンの最後の一機を倒すまで。
彼女は新しい戦場へ。。。
終章-二 Reboot -始動
そして新しい部隊へ挨拶。
その戦隊員達からは初めてじゃないですよと。。。
お久しぶりです、ハンドラー・ワンと(涙)
あとがき
ガーターベルトはロマン(笑)
『このライトノベルがすごい!2018』に載ってましたが、あれ?著作の方は女性ですよね?(笑)
『86―エイティシックス― 』ラノベ感想 | 公開日 |
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